令和5年度「介護労働実態調査」の結果の概要について介護労働安定センターから発表されています。 特にこの調査は「介護事業所」の現状と、これから取り組まなけれならない課題と私どもが講ずべき ヒントも記載されています、是非とも事業所運営にご活用ください。 令和5年度「介護労働実態調査」結果の概要について トピック 2.採用と職場定着を促進する要因 ― 労働者及び離職率が低下傾向にあるとする事業所にとって、 職場の人間関係改善が職場定着の最大の要因 (1)労働者の採用がうまくいっている最大の理由は職場の人間関係がよいこと3、4 ・事業所の従業員の採用がうまくいっている理由としては、「職場の人間関係がよいこと」 (62.7%)が最も多かった。 ・これに続いて「残業が少ない、有給休暇をとりやすい、シフトがきつくないこと」(57.3%)、 「仕事と家庭(育児・介護)の両立の支援を充実させていること」(47.9%)、「仕事の魅力や やりがいがあること」(38.3%)、「事業所・施設の設備・環境が働きやすいこと」(33.4%) となっている。 ・なお、労働者に現在の事業所に勤め始めた理由を尋ねたところ、「通勤が便利だから」(50.3%)、 「仕事の魅力ややりがいがあるため」(32.6%)に続いて、「職場の人間関係がよいため」 (31.4%)があげられている。 (2)労働者は、働き続けるうえで役立つこととして、人間関係のよい職場づくり、労働時間 の柔軟化、介護の質を高めるための価値観共有、仕事上のコミュニケーションの円滑化 などをあげている。 ・職場が実施している雇用管理の取り組みのうち、従業員からみて実際に役立っているものとし ては、「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくりをしている」(37.8%)が最も多かった。 ・これに続いて「仕事の内容は変えずに、労働時間や労働日を本人の希望で柔軟に対応している」 (35.9%)、「職場のミーティング等で、介護の質を高めるための価値観や行動基準を共有して いる」(33.8%)、「仕事上のコミュニケーションの円滑化を図っている(上司との定期的なミ ーティング、意見交換会など)」(30.7%)となっている。 (3)離職率が低下傾向にあるとする事業所は、離職率低下の「理由」として、職場の人間関 係の改善を1位にあげている訪問介護員・介護職員の「離職率は低下(定着率は上昇)傾向にある」と回答した事業所のそ の理由は、「職場の人間関係がよくなったため」(63.6%)が最も多かった。 ・これに続いて「残業削減、有給休暇の取得促進、シフトの見直し等を進めたため」(45.6%)、 「職場全体で介護の質を高めるための意識を共有したため」(37.8%)、「賃金水準が向上した ため」(36.3%)、「仕事と家庭(育児・介護)の両立の支援を充実させたため」(36.1%)とな っている。 (4)事業所は、早期離職防止・定着促進に効果的な「方策」として、労働時間の柔軟化や残 業削減、賃金向上、仕事と家庭の両立支援などをあげている。 ・早期離職防止・定着促進のための方策について、その取り組みを実際に行っている事業所にお いて「効果があった」とする項目としては、「仕事の内容は変えずに、労働時間や労働日を本 人の希望で柔軟に対応している」(52.5%)が最も多かった。 ・これに続いて「残業削減、有給休暇の取得促進、シフトの見直し等を進めている」(44.8%)、 「賃金水準を向上させている」(44.4%)、「仕事と家庭(育児・介護)の両立を支援するため の、休業・休暇・短時間労働などの法制度の活用を促進している」(43.6%)、「託児所設置や 保育費用支援等の法人独自の子育て支援策を設けている」(42.1%)となっている。 ・なお、「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくりをしている」(34.0%)は12 位となっ ている。   しかし従業員からみて実際に役立っているものとしては、「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくりをしている」(37.8%)が最も多かった、 事業所の定着に向けた取り組みの一位は「仕事の内容は変えずに、労働時間や労働日を本人の希望で柔軟に対応している」(52.5%)が最も多かった。なお、「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくりをしている」(34.0%)は12 位となっている。 この認識の差が危機です。「ハラスメント予防啓発」「相談できる体制の整備」「研修」が大事