以前、品出し作業真っ最中のコンビニエンスストアへ行った際、買いたい商品が置かれている棚の前に、これから陳列するであろう商品の入ったケースが積まれていたことがありました。
どうしようかなぁと思ったときちょうどお店の方が来て、とても申し訳なさそうに「(棚の商品が)見づらいですよね~、すぐよけます」と言ってくださったことがありました。

『見づらい』という、そのとき私が最も強く抱いていた気持ちを言葉にして共感してくださり、なんだか妙に嬉しかったのを覚えています。
もしその場面で謝罪だけされていたとしても、嬉しいというレベルの感情にまでは至らなかったと思います。

日常の何気ないシーンでしたが、共感の持つ力を改めて感じました。
と同時に、以前消費者対応窓口で働いていたときに、指導いただいていた研修会社の先生から言われた言葉を思い出しました。

「お客様の心に寄り添うことができるのは『共感』だけ。謝罪よりも強い共感の方が効くこともある」

コンビニエンスストアでの一件は、まさにその言葉通りのような出来事でしたが、共感にしても謝罪にしても、相手の背景(状況)を考え相手が最も強く抱いているであろう気持ちを把握することが大切なのかなと思います。

『相手の背景を考える想像力』は、消費者対応の仕事をしていたときから指摘いただいていたことなのですが…まだまだ把めていないので、自分の永遠のテーマとして持ち続けていきたいと思います。